【中学生の塾選び】個別指導と集団塾、それぞれの強みと弱みを元塾講師が解説！〜集団塾編〜

はじめに

前回の記事では、個別指導塾のメリット・デメリットを、元塾講師の視点から詳しく解説しました。まだご覧になっていない方は、ぜひチェックしてみてくださいね！

そして今回は、集団塾のメリット・デメリットについて、徹底解説します！

個別指導塾と比べて、「集団塾ならではの強み」とは何でしょうか？

また、「集団塾が向いている子」とは、どのような生徒なのでしょうか？

元大手塾教室長である私、二宮が、集団塾の真実を、余すことなくお伝えします！

この記事を読めば、集団塾のメリット・デメリットが明確に理解でき、お子さんに最適な学習環境を選ぶための大きなヒントが得られるはずです！

集団塾とは？

集団塾とは、講師1人が、複数の生徒に対して、一斉に授業を行う形式の塾です。

学校の授業に近いスタイルで、塾が作成したカリキュラムに沿って、授業が進められます。

多くの集団塾では、学力別のクラス編成を採用しており、生徒は自分のレベルに合ったクラスで、授業を受けることができます。

では、集団塾のメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。

集団塾のメリット

集団塾には、個別指導塾にはない、様々なメリットがあります。

ここでは、特に注目すべき4つのメリットについて、解説します。

メリット1：個別指導塾と比べると料金が安い

集団塾は、個別指導塾に比べて、授業料が安い傾向にあります。

なぜなら、集団塾では、一人の講師が多くの生徒を同時に指導するため、講師一人当たりの生徒数が多く、その分、生徒一人当たりの授業料を抑えることができるからです。

また、優秀な講師を、時間効率よく指導にあたらせることができるため、質の高い授業を、比較的安価に提供できるのです。

一般的な集団塾の月謝は、個別指導塾よりも5,000円～20,000円程度安いと言われています。

年間に換算すると、6万円～24万円の差になるため、この金額差はかなり大きいと言えるでしょう。

という保護者の方にとって、集団塾は魅力的な選択肢となります。

メリット2：競争意識が芽生える

集団塾では、同じレベル、または自分よりも高いレベルの生徒たちと一緒に授業を受けます。

そのため、「あの子には負けたくない！」「もっと頑張って、上のクラスに行きたい！」という、競争意識が自然と芽生え、学習意欲の向上につながります。

特に、負けず嫌いな性格の生徒は、集団塾の環境で、大きく成長する可能性が高いです。

多くの集団塾では、定期的に席替えやクラス分けテストを実施し、生徒の競争意識を高める工夫をしています。

テストの結果が、目に見える形で表されるため、生徒は自分の立ち位置を客観的に把握し、

というモチベーションを持つことができるのです。

私自身、塾講師時代、集団塾で、生徒たちが切磋琢磨しながら、成績を伸ばしていく姿を、数えきれないほど見てきました。

例えば、ある生徒は、いつも自分より成績の良い生徒に、強いライバル心を燃やしていました。彼は、授業中は誰よりも真剣に先生の話を聞き、授業後も、遅くまで自習室に残って勉強していました。その結果、彼は見事、志望校に合格することができたのです。

このように、集団塾では、周りの生徒から良い刺激を受け、競争意識を高めながら、大きく成長することができます。

メリット3：学校の授業の予習・復習になる

多くの集団塾では、学校の教科書に準拠したカリキュラムを採用しています。

そのため、塾の授業が、学校の授業の予習・復習になり、学習内容の理解度を深めることができます。

特に、定期テスト前には、学校の進度に合わせた対策授業を行う塾も多く、効率的にテストの点数を上げることが可能です。

ただし、塾によっては、学校の進度と異なるカリキュラムを採用している場合もあるため、事前に確認しておくことが重要です。

メリット4：同じ目標を持つ仲間ができる

多くの集団塾では、同じ高校を目指す生徒たちが、同じクラスで学びます。

そのため、生徒たちは、「志望校合格」という共通の目標に向かって、お互いに励まし合い、支え合いながら、受験勉強に取り組むことができます。

また、集団塾では、授業以外にも、季節講習や合宿などのイベントが開催されることも多く、生徒同士の交流を深める機会が豊富にあります。

これらのイベントを通して、生徒たちは、受験仲間としての絆を深め、受験の苦楽を共に乗り越えていくのです。

私自身、塾講師時代、集団塾で生まれた生徒同士の友情を、数多く見てきました。

ある生徒は、模試の結果が悪く、落ち込んでいる時、同じクラスの友人に励まされ、再び前向きに受験勉強に取り組むことができました。

また、ある生徒は、苦手科目を克服するために、得意な生徒に勉強を教えてもらい、見事、成績を上げることができました。

このように、集団塾では、同じ目標を持つ仲間との出会いを通して、生徒たちは、精神的にも大きく成長することができるのです。

集団塾のデメリット

集団塾には多くのメリットがありますが、一方で、デメリットも存在します。

ここでは、特に注意すべき4つのデメリットについて解説します。

デメリット1：個人個人の管理に弱い

集団塾では、講師一人が多くの生徒を指導するため、生徒一人ひとりに対する、きめ細やかな指導が難しい場合があります。

生徒の学習の進捗状況を、個別に把握し、管理することが難しい場合もあり、「授業についていけない」「質問したいけど、遠慮してしまう」といった生徒が出てくる可能性もあります。

しかし、大手の学習塾では近年、こういったデメリットをカバーするために、映像授業と組み合わせている塾も増えてきています。

例えば、「集団授業」+「個別映像授業」を組み合わせたハイブリッド型の塾では、全体の学習進捗は集団授業で管理しつつ、個別に苦手な部分は映像授業で、何度でも復習を促し、克服させていくことで、生徒一人ひとりの学力向上を実現させていきます。

また映像授業がある塾として有名なのは、東進ハイスクール、河合塾マナビスなどが有名です。

デメリット2：講師と距離がある

集団塾では、講師と生徒の距離が、個別指導塾に比べて遠くなる傾向があります。

そのため、特に引っ込み思案な性格の生徒は、「質問したいけど、手を挙げられない」「先生に話しかけにくい」 と感じてしまう可能性があります。

この点については、多くの集団塾で、授業後に質問時間を設けたり、自習室を開放したりするなど、生徒が質問しやすい環境づくりに努めています。

デメリット3：授業のレベルが合わないことがある

集団授業では、生徒一人ひとりのレベルに合わせた指導が難しいため、「授業についていけない」「簡単すぎて、物足りない」 と感じる生徒が出てくる可能性があります。

この問題を解決するために、多くの集団塾では、学力別のクラス編成を採用しています。

入塾前のテストの結果などを基に、お子さんの学力に合ったクラスに入ることで、授業についていけない、簡単すぎる、といったミスマッチを防ぐことができます。

デメリット4：周りの生徒に流されやすい

集団塾では、周りの生徒の学習ペースに合わせる必要があります。

そのため、**「自分のペースで、じっくり学習したい」**という生徒には、不向きな場合があります。

また、周りの生徒の雰囲気に流され、「勉強に集中できない」「友達とのおしゃべりが増えてしまう」 といったケースも考えられます。

しかし、塾によっては、個別に学習計画を立ててくれるところもあります。

面談の際に、個別のサポート体制について、必ず確認してみましょう。

集団塾が向いている生徒の特徴

以上のメリット・デメリットを踏まえると、集団塾は、以下のような生徒に向いていると言えるでしょう。

• 競争意識が高い生徒
• 学校の授業についていけている生徒
• 周りの生徒から刺激を受け、学習意欲を高められる生徒
• ある程度、自分で学習の進捗を管理できる生徒
• 同じ目標を持つ仲間と、切磋琢磨したい生徒

まとめ

今回は、集団塾のメリット・デメリットについて、詳しく解説しました。

集団塾の最大の魅力は、競争意識を芽生えさせ、切磋琢磨しながら、学力を向上できる環境です。

また、個別指導塾に比べて、授業料が安い傾向にあることも、大きなメリットと言えるでしょう。

しかし一方で、「個人個人の管理に弱い」「講師との距離がある」といったデメリットがあることも、理解しておく必要があります。

集団塾を選ぶ際には、これらのメリット・デメリットを十分に比較検討し、お子さんの性格や学習状況、目標に合った塾を選ぶことが重要です。

そして、最終的には、

と、お子さん自身が、前向きな気持ちで通える塾を選ぶことが、最も大切です。

「オヤコデミー」では、今後も、元塾講師の視点から、皆さんの塾選びに役立つ情報を、どんどん発信していきます！

• 「個別指導塾と集団塾、どちらが向いている？タイプ別診断」
• 「塾の費用を抑える方法」
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